Bluetoohバーコードリーダーとは?
Bluetooth対応バーコードリーダーとはワイヤレスリーダーとも呼ばれており、パソコンやスマホ、タブレットなどのBluetooth対応端末と無線通信することができるため、バーコードリーダーの読取りデータを無線で接続端末に送信することなどができます。
ワイヤレスリーダーを導入する際は、Bluetoothの仕様を理解することが非常に重要となるため、今回はBluetoothの特徴から運用する上での確認事項を紹介します。
Bluetoothの仕様が重要となる理由
Bluetoothの仕様を理解せずに製品選定を行うと運用に合った動作に対応していないことにより、接続ができない、接続が切れてしまう、データが送信できる時とできない時があるなどの導入後トラブルにつながる可能性があるため、ワイヤレスリーダーを導入するために理解すべき5つの特徴を紹介します。
理解すべきBluetooth5つの特徴
Bluetoothの仕様を理解するためには下記5つの特徴を理解することが重要です。
- ペアリング
- プロファイル
- Class
- バージョン
- ブランド
特徴その①|ペアリング
ペアリングペアリングとは、「Pair」=1組という意味からも分かる通り、Bluetooth対応デバイス同士を接続して1組にすることをいいます。
ペアリングをおこなうには、お互いのペアリング情報を登録する必要がありますが、一度ペアリングしてしまえば、二回目以降は登録の必要はありません。
特徴その②|プロファイル
通信の決まり事で接続端末同士の動作や送受信するデータの内容が決められております。Bluetoothプロファイルは言語に例えられることが多く、接続端末同士、会話(データの送受信)をするために、言語(プロファイル)を合わせる必要があります。
バーコードリーダーでは、主にHIDとSPPのプロファイルが使われており、用途はそれぞれ下記のようになります。
※HoneywellのBluetoothバーコードリーダー8680iや他のBluetoothリーダーでは両方のプロファイルに対応しております。
■HIDとは?
HIDはHuman Interface Deviceの略でホスト端末に対してキーボード入力のようにカーソル位置に読取りデータを抽出します。
バーコードリーダーを使用することにより、キーボードでの手打ち入力による時間の削減、ミスタイプ防止などに有効とされております。
■SPPとは?
SPPはSerial Port Profileの略でバーコードリーダーをシリアル機器として扱うことができるため、ペアリング完了後に仮想COMポートが生成されます。
接続端末のアプリケーションからCOMポートの番号を選択し、認識することにより初めて接続完了し使用できる状態となります。
特徴その③|Class
BluetoothにはClass1、Class2、Class3と3段階にClassが分かれており、それにより最大通信距離が下記のように異なります。
■Classごとの最大通信距離
- Class 1|100m
- Class 2|10m
- Class 3|1m
バーコードリーダーは主にClass1とClass2が使われております。
Class1(100m)搭載機器とClass2(10m)搭載機器を接続した場合の距離は、基本的に距離が短いClassに合わせられるためClass2の10mが最大通信距離としての接続範囲となります。
HoneywellのBluetoothバーコードリーダー8675iは半径100mの最大通信距離に対応したClass1搭載機器となります。
特徴その④|バージョン
Bluetoothはバージョンが複数あり、新しいバージョンであるほど通信スピードや消費電力が低くなります。
■Bluetoothのバージョン履歴
Bluetoothの今までのバージョン履歴は1.0、1.1、1.2、2.0、2.1、3.0、4.0、4.1、4.2、5.0、5.1、5.2で、現在ではVer5.2が最新となります。
■Bluetooth ClassicとBLE
BluetoothはVer3.0未満をClassicと呼び、Ver.4.0以降をBLE(Bluetooth Low
Energy)と呼びます。ClassicとBLEは同じBluetoothという通信規格の中に含まれていますが、全く違う通信方式であることから互換性がなく基本的には接続ができません。
特徴その⑤|ブランド
Bluetootは、Bluetooth/Bluetooth SMART/Bluetooth SMART READYと呼ばれる3種類のブランドがあり、Bluetoothのロゴを確認することにより見分けることができます。
■Bluetooth
ロゴの表示がBluetoothの場合、接続できる相手方の端末はClassic対応のみとなるため、Ver3.0未満のBluetoothを搭載した機器にのみ接続ができます。
■Bluetooth SMART
ロゴの表示がBluetooth SMARTの場合、接続できる相手方の端末はBLE対応のみとなるため、Ver4.0以降のBluetoothを搭載した機器にのみ接続ができます。
■Bluetooth SMART READY
ロゴの表示がBluetooth SMART READYの場合、相手方の端末はClassic / BLEどちらでも接続ができるため、バージョンは関係なくすべての機器に対して接続ができることになります。
導入前の確認事項
Bluetoothの特徴を理解したうえで、導入前に下記4点の使用環境の確認を行います。
■接続プロファイルは?
HIDでキーボード入力として使用するのか、SPP接続でアプリケーションと組み合わせて使用するのかを確認します。
■接続端末までの距離は?
バーコード読取りをする際、接続端末までの距離が100m以内か10m以内なのかを確認します。
■Bluetoothバージョンは?
ホスト端末とクライアント端末それぞれのBluetoothバージョンを調べてお互いが接続できるかを確認します。
■ブランドは?
接続端末がclassicとBLEである場合、BLEのブランドがBluetooth SMART READYであるかを確認します。
以上4点のBluetoothの仕様を確認したうえで、ワイヤレスバーコードリーダーの選定を行うことが重要となります。
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